『通勤災害と示談について』

 

 これから東京も雪の降る季節を迎えます。朝起きたら雪景色なんてこともありますね。

毎年、通勤時の事故で、一番多いのが、朝夕の雪による歩行中の転倒事故と自動車やバイク、自転車通勤の方のスリップ事故です。

 ご本人は注意していても、車やバイクのスリップに巻き込まれたりする場合もあります。

十分な注意が必要ですね。

 

 2年ほど前に自転車通勤中に雪道でスリップし、ガードレールに頭をぶつけて転倒して大けがをされた方がいました。駅の階段も滑りやすくなっています。

 

 相手(加害者)によって思わぬ事故に巻き込まれた時の通勤時の事故を『第三者行為による通勤災害』といいます。

 

 通勤災害時に主に申請するのは、治療にかかわる医療費代と会社を休んだ場合の休業補償です。

 

 加害者が保険に加入していれば、保険会社も関わります。

 

 注意してほしいのが、相手方と示談が成立してしまうと、労働基準監督署へ医療費と休業補償の請求が出来なくなり、または補償額が少額になることがありますので、ご注意ください。

 

  相手がいる労災事故の場合、国は求償権を持つことになります。

 

 災害の原因となった加害行為に基づき損害賠償責任を負った第三者が医療費等を負担すべきとしています。

 

 国が取得した損害賠償請求権を行使することを「求償」といいます。

 

 また被災者が第三者から先に損害賠償を受けたとき、示談した場合、国はその価額の限度で労災保険の給付をしないことができることとされています。

 

 雪の日はもちろんの事、雨や風の強い日も通勤災害の危険度が高まります。皆さん余裕を持った通勤を心掛けてください。 社員の皆さんにもお知らせください。

 

よろしくお願い申し上げます。